記事で意識すべき明瞭性とは?明瞭性を構成する八つのポイントを紹介

記事で意識すべき明瞭性は、文章をわかりやすくするための原則の1つです。

インターネット上では、「わかりやすい文章の書き方」などの形で紹介するケースが多いですが、明瞭性に絞って書かれたハウツーコンテンツは少ないのではないでしょうか。

そこで、本記事では、明瞭性を構成する八つのポイントについて紹介します。類似記事の「記事で意識すべき具体性とは?メリットやテクニックを紹介」とあわせてご覧ください。

明瞭性を構成する八つのポイント

記事の明瞭性は以下の八つのポイントを意識することで、高まります。

  1. 自分が記事の内容をまず理解する
  2. 言葉を定義する
  3. 文章のアウトラインを作成する
  4. 伝えたいことをストレートに書く
  5. 中身を書く
  6. 意味が薄い単語は極力使わない
  7. ロジックを通るようにする
  8. 一般論は極力書かない

ここからは、それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。

自分が記事の内容をまず理解する

記事を書くうえで重要なのは、まず自分自身が記事の内容を理解することです。

自分が十分に理解していないことを書いて、記事が明確になるわけがありません。多くのライターは書く対象への理解度を深めるために、記事を書く前にインタビューをしたり、専門書を読みあさったりするのです。

少なくとも、記事作成の1〜2割程度は、内容理解に必要なリサーチ作業に当てましょう。

言葉を定義する

言葉を定義すると、記事の明瞭性は飛躍的に高まります。

言葉を定義することで、記事の筋道ができ、理解しやすい文章になるからです。

たとえば、本記事では冒頭で、記事の明瞭性について定義しました。これにより、記事に一つの軸ができたと言っても過言ではありません。

言葉を定義することは、専門的なテーマや概念に焦点を当てた記事を書く場合により一層重要です。本文に入る前に、議題とする言葉、テーマの意味は何なのかを正確にすることで、記事の明瞭性は向上します。

文章のアウトラインを作成する

文章のアウトラインを作成した上で記事を書くと、記事は格段に読みやすくなります。

なぜなら、記事全体を複数のパーツに分け、見出しをつける文章のアウトライン作成は、文章の論理構成を組み立てることと同義であるためです。

この点、文章のアウトライン作成は、書き手が要点を整理する上でも、読み手が記事の要点を掴む上でも有用です。

伝えたいことをストレートに書く

記事を書く上では、伝えたいことをストレートに書きましょう。ストレートに書くとは、抽象的な言葉を使わないという意味です。

逆に、不明瞭な例を下記の通りを紹介します。

・開発課題を乗り越えるための民間セクターの役割

・サステナブルな社会を形成する

引用:自己作成

民間セクターは開発途上国で、開発課題の解消を目的に活動する組織を意味しますが、現状の表現では意味がよく通じません。

また、後者の例でも、サステナブルというカタカナ言葉を使ってしまっています。ストレートに「持続可能な」などと表現すると良いでしょう。

中身を書く

記事の中身を書くとは、抽象的な言葉で逃げないという意味です。フワッとした抽象度の高い単語に逃げないことで、記事の明瞭性は高まります。

特に、何をする/したのかがわからない記事はNGです。例えば、

有識者委員会は報告書を作成すると同時に、啓発に関する提案を行った

は、何の報告書を作成したのか、どんな啓発したのかがわからず、意味が伝わりません。このほか、「〜に関する」や「〜における」といった中身を書かないで済む表現は極力避けましょう。

意味が薄い単語は極力使わない

意味が薄い単語は数え切れません。例は以下の通りです。

・支援/サポート/援助/連携/協調/対応/実施/行う

・問題/状況/環境/サービス/プログラム/対策/政策/活動/非常事態/共同事業

・中心的/真の/積極的/危機的/総力を挙げて

いずれも、抽象的で、単語一つでは多様な解釈できてしまうことから、意味が薄いことがわかります。これらの単語を一つの記事で全く使わないのは難しいですが、極力避けるようにしましょう。

ロジックを通るようにする

一つの記事や段落で伝えたいことは絞り、ロジックを通すことは記事の明瞭性を高める上で重要です。

逆に、端折って書いたり、要素を詰め込みすぎたりすると、意味が通らない文章になるリスクが上がってしまうでしょう。

人は毎回同じ体験を望む傾向にあるため、シンプルが一番です。

一般論は極力書かない

一般論はいわば、記事の蛇足にあたる部分です。知って当たり前の内容は読み手にとって有益ではないと言えるでしょう。

たとえば、

・仕事の成果を出すためには、しっかりとした目標が必要です。

・挨拶は自分からしましょう

NIKKEI STYLE「誰もが退屈な「一般論」を興味深い話に変えるワザ」

は一般論に当たります。見るからに、知って当たり前という感覚を覚えるでしょう。

このように、書く必要もない一般論は書かない方が賢明です。

まとめ

明瞭性のある記事は説得力があります。市場経済社会で、明瞭性=わかりやすいことは最も強力であり、読み手の考えを変え、行動を促すでしょう。

しかし、明瞭性はある程度トレーニングが必要であることを忘れてはいけません。上記で説明したポイントを意識し、何度も繰り返し記事を書くことで、身に付けられるしょう。

お問い合わせ

投稿者: Omura Wataru

フリーのライター・ディレクター・編集者として活動するOmura Wataruと申します。ライター・記者歴9年。現在は島根県出雲市を拠点にリモートワークで活動しています。得意な分野はDXをはじめとしたITのほか、金融やマーケティング、ビジネスなど。最近は、ライター業務の延長として、記事の編集やディレクション業務に携わっています。ライティングはもちろん、取材や編集、校正、コンテンツSEO支援、広報PR支援などもご相談ください。

コメントを残す