パラグラフ・ライティングは、各段落の先頭文に話の主題を書くことで、論理を組み立てていく文章技法です。
元々は学術界で編み出された技法ですが、ビジネス文章の執筆においても有用な文章技法と言われています。
本記事では、パラグラフ・ライティングの論理校正やメリットについて解説します。
パラグラフ・ライティングとは
簡潔に言うと、パラグラフ・ライティングは、第一文目にパラグラフ全体の要点を持ってくる文章技法です。
第一文目に話の論点を持ってくることで、読者の認知負荷を下げ、文章全体の主張をわかりやすく伝えられるメリットがあります。
パラグラフ・ライティングは、一般的に欧米の大学や大学院の基礎教育で教授される論理技法です。
しかし、最近になってビジネス文書の作成などに有用であることがわかっています。
個人的にもパラグラフ・ライティングはコンテンツSEOの記事作成に非常に使えるものだと考えています。
パラグラフ・ライティングのメリット
パラグラフ・ライティングは、主張が読者に伝わりやすいことが最大のメリットと言えるでしょう。
なぜなら、パラグラフ・ライティング形式の文章では、各段落の先頭文を読めば、重要な話の流れを掴めるからです。
このようにトップ・ダウン方式で文章の趣旨を伝える文章技法は、演繹的な文章とも言います。
パラグラフ・ライティングの構成要素と基本構造
パラグラフ・ライティングは、以下の4つの要素で構成されます。
- 導入文:以下に述べる話題を読者に知らせたり、ほのめかしたりする働きをする文
- 主題文:書き手が一番表現したいことを提示する文です。パラグラフ・ライティングでは、最も重要な文とされます。
- 支持文:主題文で書いたことの妥当性を証明するために、理由や実例、証拠などを述べる文です。たとえば、主題文に続く、「〜です」は支持文に当たります。
- 結語文:パラグラフの終了を示し、読者に一般的なメッセージを与える文です。たとえば、文末に持ってくる「以上のように、〜と言えるでしょう」は結語文とされます。
パラグラフ・ライティングでは、この構成要素を以下のように持っていきます。
![パラグラフ・ライティングの基本構造](https://wataru02.jp/wp-content/uploads/2022/05/e382b9e382afe383aae383bce383b3e382b7e383a7e38383e38388-2022-05-27-22.30.11.png?w=326)
構成要素のうち、主題文は一つの段落に記載が一つしかない要素です。
これに対し、支持文は主題文の主張を補強する要素として、複数記載する場合があります。
結語文も段落をまとめる重要な文ですが、文章によっては記載しない場合も少なくありません。
パラグラフ・ライティングの模範例
最後にパラグラフ・ライティングの模範例を紹介します。専門書で紹介されていた文例をもとに、どこか文章構造として優れているかを解説します。
![パラグラフ・ライティングの模範例](https://wataru02.jp/wp-content/uploads/2022/05/screenshot_2022-05-27-22-41-22-80_45fb746795678a1ded33faef3c58e9c7-1.jpg?w=946)
この文例では、パラグラフの主題文が、バオバブの種類と分布であることが明確になっていることがわかります。
そのうえ、バオバブの分布を説明する支持文が3文続いており、主題文のロジックもしっかり主張されています。
結語文も、「このような〜」と続き、段落の主張をうまく要約できていると言えるでしょう。
まとめ
パラグラフ・ライティングは西欧で生まれた技法でありながら、どの文化圏の文章にも応用できる優れた文章技法です。
それは、パラグラフ・ライティングが論理を証明するための文章技法だからと言えるでしょう。
身につけることで、執筆者としてのレベルアップを促してくれるのは必至です。
本記事などを読むことで、パラグラフ・ライティングへの理解を深めておくことをおすすめします。